グローバル・バイ・アンド・メインテイン社債運用戦略

グローバル・バイ・アンド・メインテイン社債運用戦略

グローバル・バイ・アンド・メインテイン社債運用戦略

 
 
概要

グローバル社債バイ・アンド・メインテイン運用戦略は、確信度の高いバリュー・アプローチの債券戦略で、企業および政府以外の発行体が発行する様々な通貨建て債券にグローバルに分散投資を行い、インカム収益と価格上昇による魅力的なトータル・リターンの獲得を目指します。この目標を達成するために、トップダウンによる国別・セクター評価と、ボトムアップによる徹底したファンダメンタルズ分析を組み合わせ、伝統的な社債ベンチマークの配分にとらわれない、確信度の高いポートフォリオを構築します。

 
 
運用手法
運用哲学

世界のクレジット市場は、ベンチマークの配分にとらわれず、柔軟性のある戦略を効果的に実践することができる環境となっています。ベンチマークの配分通りに保有することは、債券発行額がより巨大な企業ほど市場エクスポージャーが大きくなることから、長期で見ると偏ったものになると考えられます。債券発行額が巨大な企業やセクターを選好することによって、ポートフォリオのボラティリティに思わぬ影響を及ぼす可能性があり、長期的なリスク調整後リターンにも影響を及ぼすことも考えられます。

ベンチマークにとらわれない当戦略のボトムアップによる厳格なクレジット分析により、優れたクレジットの投資アイデアを創出しながらも、好ましくない国、セクター、発行体への集中を避けたポートフォリオの構築を目指します。流動性の低い市場環境を踏まえると、過小評価されている発行体に投資を行い、価格の非効率性に着目することで、長期にわたり優れたリターンを創出すると考えています。

クレジット運用における重要な項目として、以下の4点が考えられます。

  • バリュー・アプローチの運用プロセス
  • フォワード・ルッキングなクレジット分析
  • ポートフォリオのリスクを低減するための分散投資
  • グローバルなアプローチ
 
特徴
ポートフォリオのカスタマイズ

運用チームは、債券に関する専門知識を活用して、お客様のニーズに沿ったポートフォリオのカスタマイズおよびソリューションを提供します。お客様の投資目標に応じて、グローバルに在籍する債券運用チームのリソースを活用し、お客様の投資目標の達成に努めます。

適切な運用規模

債券運用部門のリソースを活用し、高度にカスタマイズされたポートフォリオから標準的なファンド投資まで、幅広いソリューションを提供します。セクター毎のスペシャリストで構成された少数精鋭のチームが協働する組織体制によって、さまざまなポートフォリオで投資テーマに基づく運用を可能にしています。

グローバル企業ならではの広範なリソース

モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントは、ニューヨーク、ロンドン、シンガポール、および東京に債券運用チームを配置しており、これらの債券運用プロフェッショナルが世界の主要市場で投資機会の特定に取り組んでいます。これらのスペシャリストが債券市場での豊富で幅広い知識と経験、学術的知識を結集し、運用を行います。

徹底したリスク管理

運用戦略レベルでは日次のモニタリングにより、投資ガイドライン、運用目標を遵守するよう徹底します。会社レベルでは、運用チームから独立したリスク管理チームを設置しています。

 
 
 
運用プロセス
1
マクロ分析

運用プロセスは、マクロ経済環境、企業の収益環境、相対バリュエーション等、トップダウンによる社債のバリュエーション評価からスタートします。スワップ・スプレッドを社債スプレッドに組み込まれた流動性プレミアムの代理変数として精査し、予想デフォルト率の指標として、レバレッジおよび資産のボラティリティ(株式のボラティリティとデフォルトのスプレッドの両方)等の要因を評価します。

2
スクリーニング

競争力、フランチャイズの価値、経営のクオリティに関する投資基準を満たす発行体を特定するために、定量および定性的なスクリーニングを併用します。定量モデルを用いることでファンダメンタル分析を補完し、スクリーニング・プロセスの強化に努めます。一つの例として、マートン型モデルで業界をリードするムーディーズ社の「クレジット・エッジ」の活用です。モデルを通じて得られた結果は、企業の信用力の比較や、イベントリスクの導出、ポートフォリオ・リスクのモニタリングに生かされています。

3
クレジット分析

財務リスク、事業リスク、および経営陣の能力・意思を重視します。事業リスクを分析する際には、企業の競争力、事業の分散、成長可能性、フランチャイズ(優位性)の価値、コスト構造の変化に対する事業モデルの柔軟性を評価します。財務リスクには財務諸表の精査が含まれ、事業に伴うリスクに対して資本構成が持続可能であるか評価します。当チーム独自のフォワード・ルッキングなキャッシュフローモデルによって、将来起こりうる財務特性を把握することが可能となります。また、事業の発展、資本構成、執行力に関する経営陣の意思の把握に努めます。

4
バリュエーション分析

クレジット分析により約200~300の投資候補先に絞り込まれ、これらの銘柄に対して相対的なバリュエーションの評価を行います。銘柄ごとに「適正価値」のスプレッドを求め、市場スプレッドと比較を行い割安か割高か判断します。

5
ポートフォリオの構築と継続的なメンテナンス

主にボトムアップの銘柄選択によるセクター配分に基づき、80~120の発行体でポートフォリオを構成します。ポートフォリオ構築のプロセスに不可欠なのが、独自のリスク測定および独自のリスク管理モデルによる、市場リスク、デュレーション・ボラティリティ、およびクレジット・リスクの測定とモニタリングです。モデルによる定量的なシグナル、市場スプレッドの変化、定例ミーティングでの議論をはじめ非公式な形でのディスカッションやレビュー等、様々な方法でポートフォリオのすべてのクレジットがモニターされます。

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主な運用担当者  
Joseph Mehlman
Joseph Mehlman
 
グローバル投資適格社債責任者
Dipen Patel
Dipen Patel
 
エグゼクティブ・ディレクター
Stella Ma
Stella Ma, CFA
 
エグゼクティブ・ディレクター
 
 
 
 

リスクについて

受託資産の運用は、受託資産に組入れられた株式その他の有価証券等の価格変動リスクや株式その他の有価証券等の発行体の信用リスク等による影響を受けます。受託資産の運用による損益はすべてお客様に帰属し、元本が保証されているものではなく、元本損失又は受託資産に関して行われる取引に際し預託すべき委託証拠金その他の保証金の額を上回ることとなるおそれがあります。個別の受託資産ごとに投資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対象国等が異なることから、リスクの内容や性質が異なりますので、投資一任契約を締結する際には、契約締結前交付書面をよくご覧ください。

受託資産の運用に係る費用について

投資顧問契約及び投資一任契約に係る投資顧問報酬として、契約資産額に対して年率2.20%(税込)を上限とする料率を乗じた金額が契約期間に応じてかかります。投資一任契約に基づいて投資信託を組み入れる場合は、投資する投資信託に係る費用等が投資顧問報酬に加えてかかる場合があります。また、一部の戦略では投資顧問報酬に加えて成功報酬がかかる場合があります。その他の費用として、組み入れ有価証券の売買手数料、先物・オプション取引に要する費用、有価証券の保管費用等を間接的にご負担頂いただく場合があります。これらの手数料等は契約内容、契約資産の額、運用状況等により異なる為、事前に料率、上限額等を示すことができません。

当ページの情報は、モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメント株式会社(以下、当社)が、投資一任契約においてご提供する運用プロダクトについての情報提供を目的として作成したものです。本資料は当社が信頼できると判断した情報を元に、十分な注意を払い作成しておりますが、当社はその正確性や完全性をお約束するものではありません。