Insight Article
再調達コストが示唆する 持続的な価値向上
2026年4月1日
過去10年間、不動産セクターの中で最も際立ったパフォーマンスを示したのは、eコマースの拡大に支えられた物流不動産でした。このアウトパフォームは、COVID期にさらに加速しました。サプライチェーンの目詰まりがeコマース販売を一段と押し上げ、「ジャスト・イン・ケース(万一に備える)」型の在庫管理が進んだためです。しかし直近数年では、賃料および人件費上昇を背景に、特にコストの高い沿岸部市場において、テナントが必要面積を集約する動きが見られました。その結果、市場賃料はピーク比から全米平均で約7%下落し、インランド・エンパイア(ロサンゼルス近郊の物流不動産集積地)では40%超下落しました1。 同時に、建設コスト(資材費、人件費、資金調達コスト)は上昇しています。賃料下落と建設コスト上昇(加えてキャップレート上昇)が同時に起こったことで、新規供給は大きく後退しました。