フラッシュ・レポート
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2019年3月27日
経営者が「戦略的」になる時
 

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経営者が「戦略的」になる時

経営者が「戦略的」になる時

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2019年3月27日

 
 

2018年にも合併買収(M&A)は活発で、取引金額は2015年以降で最多の3兆3,500億ドルに達しました1。通常、我々は既存事業の成長を評価しており、M&A活況のニュースは我々に資金配分に対する警戒を引き起こします。しかし、企業が常に同様な見方をしていないことから、我々には恩恵を受ける機会や株式を取得する機会がたびたびもたらされます。

大部分のM&Aが価値破壊的であることが、こうした分析の起点となります。市場は、取引により1株当たり利益(EPS)が「拡大する」かどうかに基づき、M&Aを評価します。ほぼゼロ金利の環境下では、実質的にすべての買収でEPSが拡大することになります。しかしながら、一部の買収者に対しては「戦略的」という、最もダメージの大きい通称で表現せざるを得ません。基本的に、戦略的とは、ほぼコストなしの借入が可能であるにもかかわらず、業績を積み上げることができないことを意味します。我々のM&Aに対するアプローチでは、EPSを拡大させるかどうかは重要ではなく、買収規模、事業運営スキル、買収価格、そして最も重要な、リターンの持続可能性を考慮しています。以下で説明するように、M&Aに成功している企業は多くありません。

買収の規模は重要です。企業がM&Aを手掛ける決定をした場合、我々は安易な企業買収よりも慎重に目標が定められた買収を格段に評価します。クオリティ企業の買収は割高になることが多く、買収価格を正当化するために、買収者は買収先のコストと収益のシナジー効果を過度に楽観視する傾向があります。当初の想定が楽観的過ぎることが明らかになっても、買収企業は買収先に対する楽観的すぎる姿勢を変えない可能性があります。このことは、買収企業が、研究・開発費や販売・マーケティング費用を大きく削減する等、ビジネスにとって長期的に良くないことを行う可能性がある事を意味します。こうしたことがないとしても、レバレッジが高まることで企業の株価は事業運営環境の不規則な変化の影響を一段と受けやすくなります。我々は大型買収に対して慎重な姿勢を取っています。例えば、インターナショナル・フレーバー・アンド・フレグランスがフルタロムをあまりにも高額で買収し、レバレッジがかなり高まったため、我々は2018年に持分を売却しました。また、レイノルズ買収によりレバレッジが高まったため、ブリティッシュ・アメリカン・タバコの持分を減らしました。

しかし、業容拡大のために継続的に小型の買収がなされる場合には、価値の創造が可能です。ダナハーやコンステレーション・ソフトウェアは、買収を通して事業モデルを確立することに成功しています。これらの企業には分権的な組織を構築する傾向があり、中小規模の企業がネットワークに統合され、調達、物流、一般管理、販売などの機能が共有化され、各社がアクセスできるようになっています。統合プロセスが簡素で分かり易いことが、この買収モデルがうまく機能する要因となっています。最も重要なのは、創業者・事業家が経営陣に留まる事を条件に割安な価格で買収を受け入れ、事業の発展に取り組み、事業への投資を続けるよう促されることです。

一部の買収者は、その優れた事業運営スキルにより、買収の価値を高めることができます。ロレアルは年間2件~6件のペースで小型ブランドを手頃な価格で買収し、年間20億ユーロ(企業価値の2%程度)を費やしています。同社は時間をかけてこれらのブランドの一部をかなりの規模の事業に発展させています。例えば、2000年に1億ドル~1億5,000万ドルで買収したKiehl’sの2017年の売上高は10億ユーロを上回りました。この成功の秘訣は、同ブランドが独自のブランド・アイデンティティーを維持しつつ、世界有数のプラットフォームにアクセス可能となったことにあります。

買収価格も重要な検討事項です。クオリティ企業を買収する際には、特に難しい問題と言えるでしょう。事業が相対的に安定し、悪化し難いことから、本質的価値を大きく下回る価格でクオリティ企業を購入できる機会は、ほとんどありません(特にプレミアムが一度つくと)。したがって、シナジー効果が発揮される前の投下資本利益率は魅力的でなく、資本コストを下回ることがたびたびあります。リストラせずにコストのシナジー効果を生み出すことをできるのはわずかな経営者のみであり、大部分のコスト削減中心の買収に我々が懐疑的な理由はここにあります。製品イノベーションの改善、マーケティングの改善、経営の改善により、中期的な成長を確かに実現できると考えられる場合、我々はシナジー効果が発揮される前の価格そのものを受け入れます。しかし、それには買収者が事業運営者として優れているという確信が求められます。同様に、買収により、販売のプラットフォームなどの主要な機能が十分に活用される場合、または新たな成長軌道(医薬品および医療機器セクターで見られる特徴)が描かれる場合、我々は受け入れます。しかし、買収者の事業運営力を信頼でき、レバレッジが管理され、買収価格があまりに高額でないという条件がすべて揃った場合に限られます。

 
 
 
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企業に常に関与(エンゲージ)することで、我々は経営者のM&Aに対する考え方と、それが当戦略の考えと合致しているかを評価出来ます。
 
 

企業に常に関与することで、我々は経営者のM&Aに対する考え方を評価することができます。また、それが当戦略の考えと合致しているかを評価しています。なるほど、経営者が優れているクオリティの高い企業は、M&Aにより長期にわたり価値を創造することが可能なはずです。しかし、それにはガバナンスが強固であること、投下資本利益率を長期的に維持していく上で買収が明らかに大きな悪影響を及ぼさないことが条件として求められます。我々はチームとして、企業のガバナンスの課題に20年以上にわたり関与(エンゲージ)してきました。また今後、買収案件が企業に悪影響を及ぼすと考えられる場合には、より積極的に、喜んで関与するつもりです。

 
william.lock
 
インターナショナル・エクイティ運用チーム責任者
 
bruno.paulson
 
マネージング・ディレクター
 
dirk.hoffmannbecking
 
エグゼクティブ・ディレクター
 
 

1 出所:ディールロジック、2019年1月2日

本書は、インターナショナル・エクイティ運用チームが作成したレポートを、モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメント株式会社が翻訳したものです。本書と原文(英語版)の内容に相違がある場合には、原文が優先します。

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1. 投資一任契約の概要
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2. 元本損失が生ずることとなるおそれ
受託資産の運用には、受託資産に組入れられた株式その他の有価証券等の価格変動リスク、株式その他の有価証券等の発行体の信用リスク及び株式その他有価証券等を売却あるいは取得する際に市場に十分な需要や供給がないため、十分な流動性の下で取引を行えない、または取引が不可能となる流動性リスク等による影響を受けます。また、外貨建て資産に投資するため為替変動リスクの影響を受けます。受託資産の運用による損益はすべてお客様に帰属し、元本が保証されているものではなく、元本損失が生ずることとなるおそれがあります。

3. 投資一任契約締結に際しての留意事項
受託資産の運用は、個別の受託資産ごとに投資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対象国等が異なることから、リスクの内容や性質が異なりますので、投資一任契約を締結する際には、契約締結前交付書面をよくご覧ください。

リスクについて
当運用戦略は主に海外の有価証券等を投資対象とするため、当該有価証券の価格の下落により投資元本を割り込むことがあります。また、外貨建ての資産は為替変動による影響も受けます。従って、お客様の投資元本は保証されているものではなく、運用の結果生じた利益及び損失はお客様に帰属します。投資する可能性のある金融商品等には、価格変動リスク、信用リスク、流動性リスク、為替変動リスク、デリバティブ取引に伴うリスク、カントリーリスク等のリスクを伴います。

費用について
投資一任契約に基づいて直接投資をする場合の費用
投資顧問料率
25億円までの部分に対して          0.864%(税抜 0.800%)
25億円超50億円までの部分に対して             0.810%(税抜 0.750%)
50億円超100億円までの部分に対して           0.756%(税抜 0.700%)
100億円を超える部分に対して     0.702%(税抜 0.650%)
※ 表記の料率は年率表示です
※ 上記以外に投資一任契約に基づいて投資信託に投資する場合の報酬体系は上記と異なる場合があります
※ 契約資産の性質・運用方法等により、お客様と協議の上、最低受託額、受託額及び投資顧問料率を別途取り決めることがあります
※ 税込料率は法律に定められる税率が適用されます
また、投資一任契約に基づく組入資産の売買手数料、保管費用等をお客様にご負担いただきます。(当該手数料等につきましては、運用状況等により変動するため、事前に料率やその上限額等を表示することができません。)

最低受託金額
効率的な運用を実現するという観点から、個別口座の最低受託金額を50億円と設定しております。
《ご注意》
上記に記載している費用項目につきましては、一般的な投資一任契約を想定しております。受託資産の運用に係るリスクや費用については、投資一任契約を締結する際に、事前に契約締結前書面をご覧ください。
投資一任契約に基づいて投資信託に投資する場合の費用
組入れ予定の投資信託は、弊社がお客様と締結する投資一任契約に基づいて投資を行うための専用ファンドであり、当該目的での利用に限定しております。

投資顧問料率
一律0.81%(税抜0.75%)
組入れる投資信託で弊社が運用報酬を受領する場合、上記料率から控除して投資顧問報酬額を算出します。

•   組入れ予定の弊社設定投資信託から弊社が受領する運用報酬はございません。したがって、投資顧問報酬額は上記の年率0.75%(税抜)で計算されます。
•   表記の料率は年率表示です。
•   契約資産の性質・運用手法等により、お客様と協議の上、別途報酬額を取り決める場合があります。
•   税込料率は法律に定められる税率が適用されます。

投資信託にかかる費用
信託報酬                        年率0.054%(税抜 年率0.05%)内、委託者報酬(運用報酬) ありません
信託財産留保(相当)額    基準価額に0.20%を乗じた額(解約時)

•   販売手数料はございません
•   当該投資信託に関する以下のその他の費用を、投資信託財産で間接的にご負担いただきます

- 組入有価証券を売買する際に生じる取引費用
- 外貨建資産の保管費用
- 信託事務の処理に要する諸費用
- 受託会社の立替えた立替金の利息
- 投資信託財産に関する租税
- 投資信託財産に係る監査報酬
- 法律顧問に対する報酬
- 投資信託約款および受益者に対する報告書の作成、印刷および交付に係る費用
- 公告および投資信託約款の変更および解約に関する書面の作成、印刷および交付に係る費用
- 投資信託振替制度に係る手数料および費用等
(上記その他の費用については、当該投資信託の運用状況等により変動するため、事前に料率やその上限額等を表示することができません)

上記投資顧問報酬(0.75%)と上記投資信託の信託報酬(0.05%)の合計は、0.80%(年率、税抜)となります。