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グローバル・エクイティ・オブザーバー
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2021年8月27日

低炭素化への志

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2021年8月27日

低炭素化への志


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低炭素化への志

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2021年8月27日

 
 

4月22日のアースデイ(地球の日)は「地球を修復する」をテーマに、新たな数々の環境宣言が国際舞台において採択されました。

 
 

地球温暖化対策で世界のリーダーシップを取り戻そうとするバイデン大統領は、2030年までに排出量を2005年比で50%削減するという米国の目標を明らかにしました。日本(菅総理)は2030年までの排出量削減目標を従来の26%削減から46%削減に引き上げ、カナダ(トルドー首相)も2030年までの削減目標を従来の2005年比30%削減から40%~45%削減に引き上げました。最近合意された欧州連合(EU)気候変動対策法では、EUの温室効果ガスの排出量を2030年までに1990年比で少なくとも55%削減することを目標としています。バイデン大統領の上記の発表は、2020年9月に「2060年までにカーボン・ニュートラルを目指す」と表明した中国の習近平国家主席に対する遅れを取り戻すものです。これにより、2021年11月に開催される「第26回国連気候変動枠組条約締約国会議」(COP26)における公約の改善に向けて、次の最大の排出国であるインドとロシアを刺激することが期待されています。モルガン・スタンレーは、気候変動の防止・緩和助成を含むサステナビリティ・ソリューション分野に1兆ドルをファイナンスすると表明しています1

 

 
 
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企業のスコープ1 とスコープ2の排出量は、気候変動の解決に向けた単なる第一歩に過ぎない。
 
 
 

我々のポートフォリオで保有する企業も、消費者(顧客)に対して、より持続可能な生活を促すために多忙を極めています。企業のスコープ1(直接または管理された排出)とスコープ2(エネルギーの購入による間接排出)は、気候変動の解決に向けた単なる第一歩に過ぎないという認識が広がっており、スコープ3(商品を使用する際に消費するエネルギーを含む、1、2を超えるすべてのもの)に一層の注目が集まっています。スコープ3に関しては企業のCEOが意識し始めただけでなく、彼らのキャンペーン広告においても意識され始めました。家庭用品企業は、どのような小さな変化が地球に大きな変化をもたらすか、ということを消費者が認識することに、収益機会を見出そうとしています。コンサルティング会社は、パンデミックによって「意識的消費」への関心が高まったと主張します。米国の多国籍消費財企業の試算によれば、2015年以降、洗濯機の消費エネルギーを抑える洗剤を使用することで二酸化炭素排出量は1,500万トン削減されました(これは300万台分の車が走行しないことに相当するとされています)。これに関連して言えば、2020年には、この企業のスコープ1と2の排出量は260万トンでした。

パーソナルケア企業は、包括的なサステナビリティ・プログラムを提供しています。世界最大の化粧品会社は、着実に進捗している二酸化炭素排出削減への取り組みをさらに加速させるために、二酸化炭素排出量を50%削減、原料の95%を循環型の調達から確保、そして、生態系の再生に1億ユーロを投資することを目標としています。ドイツの化学品・消費財企業は、消費者が個々人の二酸化炭素排出量を自身で計算し、生活様式の選択を通じて持続可能性に貢献することを支援するサービスを立ち上げました。スコープ3の課題の規模感からも、まだまだ同企業がやるべきことがあることが分かります。顧客や一般消費者、サプライヤー各社に同社の製品と技術を活用してもらうことで2016年から2025年までの累計で1億トンの二酸化炭素排出量削減を目指しており、すでにこれまで5,000万トンの削減を達成しています。2020年のスコープ1と2の排出量は53万5,000トンでした。

 
 
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スコープ3 の課題の規模感からも、まだまだ同企業がやるべきことがあることが分かります。
 
 
 

世界最大手ソフトウェア企業の1社は、2030年までにカーボン・ネガティブとなり、1975 年の創業以来の二酸化炭素排出を 2050 年までに完全に排除することを表明し、多くの称賛を集めました。世界的な決済企業は2040年までに排出量ネットゼロに到達するという新たな取組みを発表し、2020年に幾つかの事業でカーボン・ニュートラルを達成したことを明らかにしました。同企業が「クライメート・プレッジ」の署名企業になり、世界自然保護基金(WWF)のイニシアチブ「クライメート・ビジネス・ネットワーク」のメンバーとなったことは、自社の課題解決のみならず、地球規模での気候変動対策の一環となることが重要であると企業が認識している事例と言えるでしょう。

 
 
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実際、アースデイでは、責任ある生産と設計のためのソリューションを共同で革新・共同開発しようとするコンサルティング企業やIT 企業の連携が見られました。
 
 
 

ソフトウェアおよびビジネスソリューションのリーディングカンパニーを含むいくつかの企業は、責任ある設計、調達、生産、消費、回収および再利用を促進する技術によって、循環型経済と低炭素型未来への移行を先導しようとしています。世界中の企業ですでに採用されている幾つかのコンサルティング会社は、企業が低炭素およびエネルギー転換を実現する上で重要な役割を果たすでしょう。あるコンサルティング会社は、パブリッククラウドへの移行により、世界で年間5900万トンもの二酸化炭素排出が削減できると予測しています。実際、アースデイでは、責任ある生産と設計のためのソリューションを共同で革新・共同開発しようとするコンサルティング企業やIT企業の連携が見られました。これらは、企業がサプライチェーンにおいて脱炭素化し、循環型経済においてシェアを獲得することを手助けするでしょう。昨年には同じコンサルティング企業とIT企業が連携して国連グローバル・コンパクトに加わりました。国連グローバル・コンパクトは、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた企業の取り組みを加速させるSDG アンビション・ガイドを発表しました。

我々運用チームは、これらの企業の大志と行動を称賛するとともに、企業がそれらを達成するためにはいくつもの課題があることも認識しています。そこで、ポジティブな変化を加速させるために、我々運用チームが行っているいくつかの措置を明確にすることが有用であると考えました。

1.    我々は最近、グローバル・サステイン運用戦略にとって適切な分野の強化を行いました。ポートフォリオの温室効果ガス排出原単位が投資ユニバース対比で著しく低い状態で、魅力的なリターンを達成しようというものです。この目標に顧客が満足する場合は、投資プロセスに組み入れる事を進めています。

2.    グローバル・サステイン運用戦略のこの目標を達成するために、投資ユニバース内の温室効果ガス排出原単位に関する除外基準を追加し、想定される温室効果ガス排出原単位でランク付けし、下位を除外することとしました。

3.    最後に、ポートフォリオで保有する企業の経営陣とのエンゲージメントに関してより整理されたプログラムをここ数ヶ月実行しており、そこではサステナビリティに関する企業の自発性と、設定した目標を企業がどのように達成しようとしているのかを調べています。

我々の戦略の保有銘柄が重複していることを考えると、他の戦略のお客様においても、投資先企業とのこの追加的なエンゲージメントによって恩恵を受け、意味があるものと言えるでしょう。また、このような話し合いは、新たなリスクに直面した場合の経営の質、企業の機動性、資本配分に対する洞察を与えてくれます。

今日のESGインテグレーションは、価格とクオリティだけでなく、3つ目の要素としての持続可能性(サステナビリティ)も備えた能力が求められます。しかし、我々は常にまだまだ学ぶべきことはあると認識しているものの、我々が培ってきた(企業への)アクセスと経験は、低炭素の未来に向けた企業経営を育む上で、優位性をもたらしてくれるものと確信しています。これに関しては、我々のすべての行動と同じように、我々は野心的であり続けます。

 
 

1 出所: www.morganstanley.com/ideas/low-carbon-finance-1-trillion-dollar-pledge

1兆ドルの目標を達成するため、モルガン・スタンレーは企業や政府、個人と協力し、クリーン・テクノロジーおよび再生可能エネルギーのファイナンス、グリーンボンド、その他の取引を提供します。


 
william.lock
インターナショナル・エクイティ運用チーム責任者
インターナショナル・エクイティ運用チーム
 
laura.bottega
マネージング・ディレクター
 
 
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 本書は、インターナショナル・エクイティ運用チームが作成したレポートを、モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメント株式会社が翻訳したものです。本書と原文(英語版)の内容に相違がある場合には、原文が優先します。

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100億円を超える部分に対して     0.702%(税抜 0.650%)
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