フラッシュ・レポート
EDGE : CRISPR
 
 

フラッシュ・レポート

EDGE : CRISPR

 

EDGEへようこそ。

モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントのグロース株式運用チームは、今後四半期ごとに、自動運転車、人工知能、ロボット工学、バイオ工学など、広範囲に影響を及ぼすと考えられるビッグ・アイデアに対する独自の分析を発信していきます。

グロース株式運用チームの長期投資の考え方として、カテゴリーを超えた見通しや洞察、思考を重視するとともに、投資プロセスにおいては持続可能な競争優位性を有するユニークな企業の発掘に注力しています。本レポート「EDGE」を通じて、運用チームが変化をどのように捉えているのか、また、長期的に投資環境を著しく変化させると考えられるパターンを認識するプロセスについて、当運用チームの視点を共有していきたいと思います。

また、本レポートは、運用チームの知的好奇心、柔軟性、見通し、自己認識、およびパートナーシップに根付いた長期投資の枠組みの核となっている、伝統的なファンダメンタル・リサーチの手法を補完する目的で作成しています。

 

CRISPR(Clustered Regularly Interspaced Short Palindromic Repeats、規則的な間隔をもってクラスター化された短鎖反復回文配列。通称:クリスパー)は、DNAの特定部位の位置を認識し、その部位の置換や削除を可能にする遺伝研究における新たなゲノム(遺伝子)編集ツールです。CRISPRを用いると、生物の誕生前でも誕生後でも、治療や研究を目的に改変することができます。これは投資家にとって、新産業を生み出し、既存の医療のあり方を覆す可能性を秘めた技術と言えます。

 

CRISPRはDNAの断片であり、もともとバクテリアの免疫系の一部として発見されたものです。バイオ工学者らはこの単純なDNA断片を利用し、この免疫系が本来の標的に代わり、ヒトや動物、植物のDNAの任意の部位を標的にするよう作り変える方法を開発しました。つまり人体を構成する青写真であるヒトゲノムの特定部位を認識することができるのです。細胞はこの青写真の言語であるDNAを用いて、臓器を組み立て、身体が様々な機能を発揮できるようにします。CRISPRを用いれば、この青写真を読み、書き、編集することが可能となります。

 

この飛躍的な進歩によって、様々なイノベーションが開花する道が開かれます。CRISPRが最初に応用された分野には、まず農業があり、作物の遺伝子組み替えが行なわれています。例えば、茶色に変色しないリンゴやカビ耐性をもった作物などがあります。またCRISPRにより、嚢胞性線維症や血友病、テイ=サックス病など遺伝子の突然変異が原因で引き起こされることが知られている疾患にも治療の可能性が見えてきます。このような遺伝子変異は、30億文字からなるヒトゲノム配列上に生じた「誤植」にあたり、CRISPRを用いて「誤植」の位置が特定できれば、削除または書き換えが可能です。これは、根底にある原因を治療するのではなく、症状を治療するという既存の治療法を、抜本的に覆すものと考えられます。また、この技術はHIVのようなウイルスを標的にすることもできます。完治しない病から継続的な収益を得ている多くの製薬企業にとって、この革新的技術はダメージとなるでしょう。理想的な(もしくは反理想的な)応用例としては、「デザイナー・ベビー」、つまり親が望む通りに子どもの特徴や特質を選択する技術の出現が考えられます。

 

確かに、この技術を疑問視する理由は少なくありません。倫理的な問題から厳しい規制監視が必要になるかもしれません。また知的財産に関しては法的な不確定性があり、CRISPRの特許をめぐっては最高裁判所や国会で明らかにする必要が出てくるでしょう。科学は通常段階的に進歩するものであり、一晩で物事を変えてしまうようなパラダイム・シフトはほとんどありません。

 

CRISPRはまだ初期段階の技術であり、2016年6月に最初の臨床試験が承認されたばかりです。奇跡的な進展がなければ、治療が承認されるまで何年もかかる可能性があります。もしくは、農業など他の分野が先行するかもしれません。

我々はこの技術に秘められた大きな可能性に注目しつつ、これからも科学・臨床研究の進展を引き続きモニタリングしていきます。

 

その他の革新的技術

運用チームが現在調査しているトピックには以下があります。

  • ブロックチェーン
  • 機械学習
  • 自動運転車
MSIMグロース株式運用チーム
 
 
 
 
 
 
 
 

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本書は、グロース株式運用チームが作成したレポートをモルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメント株式会社が翻訳したものです。本書と原文(英語版)の内容に相違がある場合には原文が優先します。本書はグロース株式運用チームの運用に関する情報提供を目的として作成したものであり、法令に基づく開示資料ではありません。本書は信頼できると判断した情報を元に、十分な注意を払い作成しておりますが、その正確性や完全性をお約束するものではありません。本書の内容は作成時点のものであり、将来予告なく変更されることがあります。本書中のグラフ、数値等は過去のものであり、将来の運用成果等を示唆あるいは保証するものではありません。また、特定の銘柄及び市場等全般の推奨や価格の上昇又は下落を示唆するものではありません。当社の事前の許可無く、本書を第三者へ交付することはご遠慮下さい。

CRC 1700294 Exp 2/3/2018