フラッシュ・レポート
クオリティ企業の特徴
 
 

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クオリティ企業の特徴

 

古代ギリシャの哲学者アリストテレスは、「クオリティは、行為ではなく、習慣に現れる」という言葉を残しています。高い投下資本利益率を継続的に長期にわたって創出する能力こそが、高クオリティ企業の習慣に他ならないと考えます。その能力は、いずれは株主への利益還元または再投資の源泉となる潤沢なフリー・キャッシュフローを創出します。これは、一度限りの高額配当、あるいは景気循環の山における「最高の年」といった、行動でもジェスチャーでもありません。むしろ景気循環を通して、持続的で反復性があり信頼性のあるものでなければなりません。これは、経済的利益を増大させる習慣的な行為が、長期的に魅力的なリターンを達成するための鍵となることを実証するものです。本レポートでは、こうして利益を増大できる高クオリティ企業の特徴を取り上げ、検証していきます。

クオリティの定義は人によって異なるため、投資ファクターの中でも最 もさまざまな要素を含んでいます。グロース、バリュー、そしてモメンタムの定義はすでに確立されていますが、クオリティの定義は一般的にまだ確立されていません。これは思いがけない贈り物だといえます。決められた運用スタイルの定義に当てはめるのではなく、むしろ純粋に、投資哲学そのものを論じることになるからです。図表1は、クオリティについての我々の見解をまとめたものです。

 
 
 
 

規模か独占か?

規模と独占とでは意味が大きく異なります。細分化され、コモディティ化の進んだ産業では、規模の経済で競争している企業がほとんどです。生産量をできるだけ増やして固定費を吸収することで、単位あたりのコストを下げようとするからです。実際、そうした企業は費用曲線の引き下げに取り組み、実現しています。しかしながら、コスト優位性を商品価格の引き下げという形で顧客に還元しても、費用曲線の引き下げは市場シェアの優位性につながるだけです。一方で、圧倒的な市場シェアを有する企業は、価格ではなくイノベーションや顧客サービスで競争しています。我々はこれが収入にプラス効果をもたらす重要な起点だと考えています。

強力な無形資産を重視

無形資産とは、ブランド、ライセンス、ネットワーク、特許、販売網、そしてアフターサービスなどのことで、有形資産とは不動産や設備のことです。多くの有形資産を有する企業よりも強力な無形資産を有する企業に投資したいと我々が考える理由はいくつかあります。概して、有形資産は簡単に積み上げることができます。銀行のみならず政府までもが、アイデアから生まれる無形資産よりも、有形資産を担保にして貸し付けることを好む傾向があります。これにより、確固たる無形資産を有する企業が、新規参入者に対して競争力で勝ることが多いのです。また、何十年もの歳月をかけて築き上げられたブランドは、長期にわたる投資、消費者から獲得した信頼、消費者と育んだ経験、消費者との関係を考えれば、そう簡単に追い落とされるような存在ではないのです。

その一例として、食品や家庭・パーソナルケア用品の老舗ブランドを擁する、オランダとイギリスで上場している生活必需品セクターの有名企業が挙げられます。1990年以降、宣伝広告費に1,400億ユーロ(インフレ調整前)を費やしてきました。こうしたブランドへの投資と、またブランドが継続したおかげで、競争優位性は長年にわたって確立されました。同社は世界規模で事業を展開しており、現地レベルで顧客と密接に関わることができるため、顧客の多様なニーズや優先順位をしっかりと把握することができるのです。

1975年にニューメキシコ州アルバカーキで創業した米国のソフトウェア会社もいい例です。同社が開発したソフトウェアは、何百万もの人々や何千もの企業の日常生活の一部を担っています。同社は世界で最も認知度の高いブランドを擁しています。さらに同社は、ライセンス付与やサブスクリプションのモデル(利用期間に応じて対価を支払う方式)、顧客ネットワークとグローバルなデジタル配信システムに加え、事実上複製不可能な優れた無形資産を形成するコンビネーションを保持しているのです。それは、継続的なイノベーションによって生じる消費者からの信頼と消費者リスクとの永続的なコンビネーションであり、それにより専属的な顧客基盤を維持し、拡大しています。これが、相互依存という無形資産に不可欠な要素を生み出しているのです。

 

価格受容者ではなく価格設定者であるクオリティ企業

売り上げを伸ばしながら価格を維持する、または利益を犠牲にすることなく価格を改善する能力は、クオリティ企業にみられる重要な特徴の1つです。商品は、石油、ガス、水、電気、石炭、金属、さらにはお金に至るまでの直接的なものから、自動車、携帯電話、輸送、化学製品、保険、コンピューターなど供給力の広範さゆえの間接的なものまで、いずれも価格圧力にさらされています。

概して、よく似た商品を販売する最も効率的な方法は、値下げすることです。価格でしか差別化を図ることができないからです。本来の単位あたり利益を維持しながら価格を引き下げるためには、商品の生産コストを引き下げることによりその値下げを穴埋めするか、さもなければ値下げの「報いを受ける」こととなりますが、いずれにせよ価格が低下方向に向かうことは避けられません。その一方で、販売者が是が非でも価格を維持しようとする場合、需要を呼び起こす唯一の方法は、価格以上の特徴を備えた商品(例えば、カーナビ、追加的な通信サービス、より優れたカメラを搭載した携帯電話など)を提供することです。そうすることで消費者の心理や財布には訴えることはできますが、販売者にとってはコストになります。それでは、利益を犠牲にせずに価格を維持する、または改善するにはどうすればよいのでしょうか。それは、欲求、ニーズ、経験、信頼の習慣を生み出し、宣伝、包装の改良、機能性の向上、あるいは自社製品の市場内での位置づけを見直すことによって実現することができます。

フリーコノミクス1の本によれば、例えばリステリンは19世紀に手術用の強力な消毒液として開発されました。その後、薄めて床用洗剤や淋病の薬として販売されました。しかし、リステリンが爆発的大ヒットを収めたのは、1920年代に「慢性口臭」――当時使われていた口臭を意味する曖昧な医学用語――対策として売り出されてからのことでした。リステリンが当時新たに発表した宣伝には、打ちひしがれた若い男女が登場します。結婚しようと思っていたけれど、相手の口臭に嫌気がさしてしまったというわけです。「あれでも彼と幸せになれるかしら」と若い女性は自問します。それまでは口臭がそれほど危機的な状況をもたらす問題だとは考えられていませんでした。しかし、リステリンがその状況を変えてしまったのです。広告研究者のジェームズB. トウィッチェルは、「リステリンが作りだしたのは、マウスウォッシュではなく口臭である」と述べています。

スニーカーやスポーツウェアを扱う米国の有名なスポーツメーカーは、特定のスポーツに重点的に取り組み、革新的かつ優れた技術を自社製品で実現しています。また、トップアスリートを起用した宣伝広告によって自社製品をポジショニングしておきながら、「体ひとつあれば、あなたもアスリートです」という極めてシンプルなメッセージで幅広い顧客基盤に訴えかけています。この宣伝により、アスリートになりたい、あるいはアスリートのように見られたいことへのあこがれが強まるでしょう。

こうしたイノベーションやブランド戦略は、継続的かつ効果的に研究開発費と広告宣伝費を支出してきた成果なのです。

 

重要なのは高い粗利益率

確かな価格決定力を有しているかどうかは、粗利益率の高さと安定度を見れば分かります。実際に、価格決定力と粗利益率には関連性があり、そのことは、研究開発と宣伝広告がうまく機能していれば、利益率を維持できることからも分かります。図表2は、MSCIワールド・インデックス(金融と食品小売業を除く)に含まれる銘柄の過去10年間の粗利益率の平均を1 ~ 10の十分位グループで示したものです。第1分位グループ(利益率が最も高いグループ)は、利益率が最も安定していることが分かります。第10分位グループは、最も利益率が低く、安定性も低いことから、利益率を管理する能力が相対的に低いことが分かります。

図表から読み取れることが正しいことは直感的に分かります。粗利益率が低ければ、研究開発費や宣伝広告費を含む営業費用(粗利益と営業利益の間に存在する費用)を吸収する余地がほとんどなくなってしまうからです。これは、コモディティ化が進んだセクターがクオリティ投資家にとって魅力に乏しい理由の1つです。多額の研究開発費や宣伝広告費を支出できるほど粗利益率が高くないのです。はっきり言ってしまえば、コモディティ化したセクターは、それほど研究開発費や宣伝広告費を支出する必要がありません。同セクターでは、イノベーションや差別化はほとんどみられず、市場の需給という製造者がコントロールできないものによって価格が決定されているのです。図表3は、どのセクターの粗利益率が高いかを示しています。よりコモディティ化が進んだセクターの方が、粗利益率が低くなっていることが分かります。

結局のところ、価格決定への影響力を持っているかどうかが、強力な無形資産を持つ企業と、巨大な有形資産が生み出す利益に頼っている企業との違いなのです。

かの有名な経営学者ピーター・ドラッカーは、「企業の目的は顧客を創造し、維持することである」と述べています。また、「事業の機能は、マーケティングとイノベーションの2つ以外にない」とも言っています。この意見に異論はありませんが、クオリティ投資について付け加えるとしたら、企業の目的を実現するための最大の武器を持った企業を、つまり宣伝広告と研究開発が原動力となっている企業を特定することが重要なのです。

 
 
 
 

出所:ファクトセット、MSCIワールド・インデックス(金融を除く)過去10年間の粗利益率の平均、粗利益率の安定性(1標準偏差の平均)

 
 
 
 

出所:ファクトセット、MSCIワールド・インデックス(金融と食品小売を除く)過去10年間の粗利益率の平均、粗利益率の安定性(1標準偏差の平均)

 

投下資本利益率の持続性 ―エリート企業の条件

市場での優位性、強力な無形資産、そして高い粗利益率は、我々が探しているクオリティ企業の条件の一部であって、すべてではありません。最も重要だと考えられる尺度として、投下資本利益率の高さと持続性があります。まず、この尺度の意味するところと、重視される理由をご説明します。投下資本利益率の分子には営業利益を用います。利益が増加すればするほど、投下資本利益率は高くなります。分母には投下資本として、企業が保有する有形固定資産(不動産や設備)と正味運転資本(企業が抱える在庫に買掛金と売掛金を加味して算出します)を組み合わせて用います。高い営業利益を相対的に抑えた投下資本で割ることで投下資本利益率は高くなり、逆もまた然りです。

それでは、投下資本利益率が重視されるのはなぜでしょうか。高価で、大規模な有形資産基盤がなくても多くの利益をあげることができれば、大規模な資産は多くの資本を消耗するので、投下資本利益率はその分改善します。鉄鉱石を扱う会社について考えてみましょう。会社の主な有形資産は鉱山です。鉱山は、費用を払って購入し(費用がかかります)、採掘し(必要となるすべての設備を考えると、費用がかかります)、常に管理維持をしなくてはなりません。それぞれの状況で必要になる資金は、設備投資額(CAPEX)と呼ばれるもので、通常は営業キャッシュフローから支出しますが、投資金額が大きい場合は、バランスシート(調達方法によりますが、現金、負債、資本のいずれか)から支出します。いずれにせよ、財務リソースに影響が及びます。

我々が望ましいと考える企業は、強力な無形資産を持ち、高い利益率を維持する小資本の企業です。それは、資本の消耗が少ないからです。実際、とても潤沢なフリー・キャッシュフローを創出する企業があります。フリー・キャッシュフローは、実際に企業が稼いだ現金で、設備投資額(固定資産の維持や修繕のために支出する資金)などの費用をすべて支払った後に使用することができる資金です。投下資本利益率が高ければ高いほど、営業利益をより効率的にフリー・キャッシュフローに転換することができます。余談ではありますが、利益はあくまで会計上の尺度であって、実際に費やすことはできませんし、ただ眺めることしかできません。しかし、フリー・キャッシュフローは費やすことができます。我々がフリー・キャッシュフローを重視するのはそのためです。

セクター毎に投下資本利益率と資本集約度をグラフ化すると、資本集約度が低ければ低いほど、投下資本利益率が高くなる傾向が浮かび上がります(図表4)。

企業が投下資本に対して創出したフリー・キャッシュフローと投下資本利益率とを比較してみると、営業利益を効率的にフリー・キャッシュフローに変換していることがよく分かります(図表5)。

以上のことをまとめて企業レベルで表示すると、フリー・キャッシュフローを創出する効率性と投下資本利益率、粗利益率、粗利益率の安定性、そして資本集約度との相関性は一目瞭然です(図表6)。

企業のクオリティ高ければ高いほど、当然ながらクオリティが低い企業よりも再投資の機会が多くなります。理由としては、クオリティの高い企業はクオリティの低い企業に比べ、同じ1ドルの売り上げであってもその中から再投資に回すことがきる資金多いからです。さらに、その再投資した資金から得られる収益率もより高いものとなります(さらに多くの現金を創出することができます)。

 
 
 
 

出所:ファクトセット、MSCIワールド・インデックス(金融と食品小売を除く) 売上高に対する設備投資額の割合、および投下資本利益率は過去10年間の平均。投下資本利益率=EBITA /(有形固定資産+運転資金)

 
 
 
 

出所:ファクトセット、MSCIワールド・インデックス(金融と食品小売を除く) 投下資本利益率、粗利益率、粗利益率の安定性、売上高に対する設備投資の割合、投下資本に対するフリー・キャッシュフローの割合を平均パーセンタイル・スコアで表示。

 
 
 
 

出所:ファクトセット、MSCIワールド・インデックス(金融と食品小売を除く) 投下資本利益率、粗利益率、粗利益率の安定性、売上高に対する設備投資の割合、売上高に対するフリー・キャッシュフローの割合を平均パーセンタイル・スコアで表示。

 

成長しながら現金を費やすのか、あるいはどちらか一方のみを選択するのか

低リターン企業は、多くの固定資産を抱えていることが多く、フリー・キャッシュフローを創出するか、成長を目指すかを選択しなくてはならない場合が多いのです。その原因は、低リターン企業の資本集約度にあります。売り上げに最も貢献しているのが固定資産であるというケースが多く、売り上げを増大するためには固定資産を増やさざるを得ないのです。固定資産は、キャッシュフローまたはバランスシートから捻出する設備投資で取得します。いずれにせよ現金を費やすことになり、それゆえに差が生じるのです。強力な無形資産を有する小資本の会社は成長しながら現金を使います。それは、成長を促す固定資産を必ずしも備える必要はないからです。そうした企業は研究開発や宣伝広告に費用をかけて売り上げを伸ばすことができるのです。

さらに、我々の調査によれば、投下資本利益率が高い企業ほど過去10年間に支払った配当が多いばかりか、投下資本利益率が低い企業の5倍に相当する再投資を行っていることが分かっています。2005年から2015年にかけて、MSCIワールド・インデックス(金融を除く)の構成銘柄の中で投下資本利益率の高さが上位4分の1の企業は、投下資本の35%をフリー・キャッシュフローとして創出しています。それに対し残りの下位4分の3の企業は、投下資本のわずか7%をフリー・キャッシュフローとして創出しました(図表7を参照)。したがって、低リターン企業は、配当が8分の1だったり再投資が5分の1だったりするなど、配当や再投資をほとんど実施しないのです。

安定的で増加傾向にある配当がトータルリターンにとって重要な役割を担っていることを考えれば、投下資本利益率が高く、回復力があることが、高クオリティ企業の重要な目印だとする意見も驚くには値しないでしょう。投下資本利益率と継続的な年率換算のトータルリターンとの関係はもはや明白です。図表8の10分位数で示されている通り、過去10年間で最も投下資本利益率の高い企業が、最も魅力的なリターンを達成しているのです。

 
 
 
 

出所:ファクトセット MSCI(金融を除く)のデータ(2015年11月現在)

 
 
 
 

出所:ファクトセット 10年間の年率リターン(複利)と投下資本利益率についてはMSCIワールド・インデックス(金融と食品小売を除く)のデータ

 

資本の番人である経営陣

経営陣は我々のクオリティモデルの中核です。「マネジメントとは正しいことを行うことで、リーダーシップとは物事を正しく行うことだ」という言葉がありますが、我々はその両方の証拠を探します。効率的な経営、適切な執行、厳格な経費管理、テクノロジーへの投資、そして研究開発および宣伝広告は、いずれも経営陣が正しいことを行っていることを評価するものです。効率的な資本配分は、リーダーシップが物事を正しく行っていることを示す良い兆候です。

資本に関する選択は比較的シンプルです。投下資本利益率が同等以上の企業に投資すれば、配当という形で株主に利益還元されるか、自社株買い、企業買収、あるいは債務の返済に充てられるでしょう。

安定的で増加傾向にある配当は、企業の健全性のバロメーターです。配当の受け取りに対する期待が高いため、配当に関する経営方針は精査します。配当を失敗すれば、市場や株主はネガティブな反応を示しますが、それには正当な理由があります。それは、何かが機能していないということだからです。

フリー・キャッシュフローを自社株買いの資金に配分することには、いろいろな意見があるでしょう。一貫して自社株買いを実施する企業の姿勢は警戒しています。経営陣が本質的価値を下回る水準で自社株買いを実施し、またその時点でそれ以上に合理的な現金の使い道が見つからない、あるいは、同等以上の投下資本利益率で再投資することができない場合は、自社株買いが現金を還元する望ましい手法だといえます。収益率の低い企業を過剰に高い買取価格で買収するよりも合理的です。

過去のリサーチを見れば、株主資本をM&Aに配分しても、優れたトラックレコードを残せるとは限らないことが分かります。2000年代初め、米国の有名な事業会社が、大手金融サービス会社を買収しました。事業サービスと製造業だけでなく、金融事業も同社の中核事業になることを見越したうえでの判断でした。ところが、その後の10年間で、同社の投下資本利益率と株価収益率(同社の利益に対して市場が支払う価格)は半分以下まで低下しました。つい最近のことですが、同社の経営陣は、長い期間を通じて多くを学び、金融事業の売却を決断し、自らの事業会社としてのルーツに回帰しました。市場はこの経営陣の判断を好意的に受け止めました。

正しいことを行うということには、自らの優位性を維持するための決断も含まれます。そうした判断を下すには、自らにとっての機会と脅威とは何か、またそれに対応するための戦略に精通している必要があります。世界的規模の携帯電話会社が、それも世界で最も認知されていたブランドの1つがフィンランドに存在していたのは、ほんの10年前のことです。ところが、タッチスクリーンの誕生に対応できず、「アプリケーション」の先駆者でありながら、携帯電話の複雑な自社運営システムに固執するあまり、開発者たちのコミュニティを取り込むことができなかったのです。同社の携帯エコシステムは失敗に終わり、かつて世界大手の携帯電話機メーカーだった同社の業界での存在感はもはやありません。投下資本利益率の維持に重点的に取り組むことで、経営陣は、物事を正しく実行するリーダーシップと、正しいことを実行するマネジメントの両方を発揮することができる単純な道具を手にいれることができるのです。

クオリティ投資の採用

我々のポートフォリオは、本書で説明してきたクオリティ企業の特徴、すなわち強力な無形資産、価格決定力、イノベーション、高いと同時に回復力がある投下資本利益率、潤沢なフリー・キャッシュフロー、そして効果的にリーダーシップを発揮し、マネジメントを行うスキルを持つ経営陣といった特徴をあわせ持つ企業を納得できる価格で組み入れることを目指しています。クオリティ投資はもはや我々の習慣です。アリストテレスがかつて言わんとしたのは、まさにこういうことだったのではないでしょうか。

 

Dirk Hoffmann-Becking
エグゼクティブ・ディレクター

 

Nic Sochovsky
エグゼクティブ・ディレクター

 

 
 

本書は、インターナショナル・エクイティ運用チームが作成したレポートをモルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメント株式会社が翻訳したものです。本書と原文(英語版)の内容に相違がある場合には原文が優先します。

本書はグローバル・クオリティ運用戦略に関する情報提供を目的として作成したものであり、法令に基づく開示資料ではありません。本書は信頼できると判断した情報を元に、十分な注意を払い作成しておりますが、その正確性や完全性をお約束するものではありません。本書の内容は作成時点のものであり、将来予告なく変更されることがあります。本書中のグラフ、数値等は過去のものであり、将来の運用成果等を示唆あるいは保証するものではありません。また、特定の銘柄及び市場等全般の推奨や価格の上昇又は下落を示唆するものではありません。

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