フラッシュ・レポート
アマゾンの覇権は間近か
 
 

フラッシュ・レポート

アマゾンの覇権は間近か

 

アマゾンのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)のビジョンでは、自らが立ち上げた電子商取引ビジネスを「The Everything Store(何でも買える店舗)」としていますが、先ごろのホールフーズの買収でみられるように、同社の食料品販売分野への攻勢は勢いを増しており、ビジネスとして次の重要な段階に入り始めていると考えられます。米国の食品に対する個人消費支出は年間2.5兆ドルと全体の30%を占め、これはすべての財の中で最大の割合です1。対照的に最小の割合を占める書籍のネット販売からすべてを始め、新たに進出した分野においてアマゾンがいかに組織的に支配的な地位を築いてきたかを振り返ると、同社は食料品販売の分野でも成功を収めることが予想されます。現在、同社はすでに米国の個人支出の5%、米国のオンライン支出の33%、米国の消費支出の伸びの50%を占めています1

アマゾンの食料品販売への本格進出が、生活必需品企業にどのような影響を及ぼすかについて、我々は注目しています。我々が生活必需品企業のCEOと議論をする際には、アマゾンが消費者のショッピング形態にどのような影響を及ぼしうるのか、そしてブランド製品を販売する企業はこうした変化にどのように適応できるのかというテーマが、話題の中心になっています。

 
"
アマゾンの食料品販売への本格進出が、生活必需品企業にどのような影響を及ぼすかについて、我々は注目しています
 
 
 

米国ではオンライン小売の食料品販売への進出に対して準備が不十分な生活必需品企業が多数存在しており、特に食品と家庭用品の分野で顕著です。アマゾンがこうした準備不足にどのように乗じるかは、以下の形で顕在化すると考えます。

  • 店舗の中心スペースを占める日用品が標的となります。小売店舗の中央通路のスペースを占めることが多い洗剤やシリアルなどの常備用の日用品は、ネット注文・配達が適しています。オンライン小売の巨人が価格アルゴリズム(最適価格算出)を用いて容赦ない攻勢を仕掛けてくるため、現在、米国においてプライベート・ブランドが小売店舗の陳列スペースに占める割合は19%ですが、今後は欧州並みの40%に近づくと予想されます。
  • 音声アシスタント機能の出現。これにより、ブランド製品のパッケージや外観が消費者の購入行動に及ぼす影響が薄れ、品揃えが減る可能性が高まっています。ウェブサイトまたは実店舗で提供されるブランド数と比較して、どのくらいの数のシャンプーブランドを思い出せるか考えてみてください。音声アシスタント機能が普及すれば、陳列スペースは極限まで狭まり、各分野の二番手のブランドにとって脅威となるでしょう。

グローバル・フランチャイズ運用戦略のポートフォリオにおいて多くの割合を占める生活必需品セクターには、より機動的かつ革新的な企業が多く存在すると考えます。このため、アマゾンの脅威に対してもポートフォリオの大部分は守られており、脆弱であるのは生活必需品および全体のエクスポージャーのわずかな部分のみです。以上から、我々は引き続き生活必需品セクターをポートフォリオの中核としていく方針です。

  • 米国では、規制上の理由からタバコ産業において流通の仲介プロセスがなくなることは考えにくいとともに、アルコール飲料の販売をアマゾンが手掛けるのは困難です。美容品はブランド品が中心で、健康、衛生、パーソナル・ケア関連の商品や蒸留酒などと同様にプライベート・ブランドは限られています。当ポートフォリオでは、米国の食品企業のエクスポージャーは3%にすぎません。
  • 生活必需品セクターのエクスポージャーの42%は、(アマゾンの活動が最も活発な)米国よりも新興国に依存している企業が占めています。これらの企業の売上地域割合は、新興国が50%程度を占める一方、米国は25 %にとどまっています。
  • 優れた商品と効率的なマーケティングが価格引き下げ圧力を和らげる最良の方法であることに変わりはありません。我々は、起業家精神と現地オフィスへの分権化がイノベーションを促進するような企業文化の醸成に経営陣が取り組んでおり、そのことが価格決定力を後押しする生活必需品企業を選好します。
 
"
グローバル・フランチャイズ運用戦略のポートフォリオは大部分において守られています
 
 
 

数年にわたり、我々はプライベート・ブランドによる混乱、流通形態の変化、およびオンライン販売の新たな脅威の影響を受けにくいと考えられる企業に重点的に投資してきました。こうした脅威は、非常に重大ではあるものの、従来からのテーマが形を変えたものにすぎません。これが、一段とリスクにさらされている食品とホーム・ケア用品をアンダーウェイトとしている理由です。とりわけ食品セクターに関しては、バリュエーションと業界内の混乱のリスクの観点から、過去3年間でウェイトを大幅に引き下げてきました。コスト削減企業や食品企業ではなく、機動的かつ革新的な生活必需品企業を我々は選好します。このことが、生活必需品セクターにおける当運用戦略の年初来での相対的な好パフォーマンスに表れているのです。

 
マネージング・ディレクター
 
 
インターナショナル・エクイティ運用チーム責任者
 
 
エグゼクティブ・ディレクター
 
 

出所:アメリカ合衆国商務省経済分析局、2015年

本書は、インターナショナル・エクイティ運用チームが作成したレポートを、モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメント株式会社が翻訳したものです。本書と原文(英語版)の内容に相違がある場合には、原文が優先します。本書はグローバル・フランチャイズ運用戦略に関する情報提供を目的として作成したものであり、法令に基づく開示書類ではありません。本書は信頼できると判断した情報を元に、十分な注意を払い作成しておりますが、その正確性や完全性をお約束するものではありません。本書の内容は作成時点のものであり、将来予告なく変更されることもあります。本書中のグラフ、数値等は過去のものであり、将来の運用成果等を示唆あるいは保証するものではありません。また、特定の銘柄及び市場等全般の推奨や価格の上昇又は下落を示唆するものではありません。当社の事前の許可無く、本書を第三者へ交付することはご遠慮下さい。

重要事項
本書は、当社の投資一任契約および投資顧問契約に関する業務に関連して提供されるものであり、特定の金融商品の取引や申込みの推奨や勧誘を目的とするものではありません。また、弊社は、本投資戦略によって運用されている金融商品の取引や申込みの推奨や勧誘を行うものではありません。

1. 投資一任契約の概要
投資一任契約は、お客様の資産の運用に関し、お客様があらかじめ運用の基本方針を定めた上で、有価証券の価値等の分析に基づく投資判断のすべてを当社に一任し、当社がこれをお引き受けするものです。お客様は投資を行うのに必要な権限を当社に委任し、当社は委任された権限を行使するにあたっては、当社の投資判断に基づきこれを行い、お客様は個別の指示を行わないものとします。

2. 元本損失が生ずることとなるおそれ
受託資産の運用には、受託資産に組入れられた株式その他の有価証券等の価格変動リスク、株式その他の有価証券等の発行体の信用リスク及び株式その他有価証券等を売却あるいは取得する際に市場に十分な需要や供給がないため、十分な流動性の下で取引を行えない、または取引が不可能となる流動性リスク等による影響を受けます。また、外貨建て資産に投資するため為替変動リスクの影響を受けます。受託資産の運用による損益はすべてお客様に帰属し、元本が保証されているものではなく、元本損失が生ずることとなるおそれがあります。

3. 投資一任契約締結に際しての留意事項
受託資産の運用は、個別の受託資産ごとに投資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対象国等が異なることから、リスクの内容や性質が異なりますので、投資一任契約を締結する際には、契約締結前交付書面をよくご覧ください。

リスクについて
当運用戦略は主に海外の有価証券等を投資対象とするため、当該有価証券の価格の下落により投資元本を割り込むことがあります。また、外貨建ての資産は為替変動による影響も受けます。従って、お客様の投資元本は保証されているものではなく、運用の結果生じた利益及び損失はお客様に帰属します。投資する可能性のある金融商品等には、価格変動リスク、信用リスク、流動性リスク、為替変動リスク、デリバティブ取引に伴うリスク、カントリーリスク等のリスクを伴います。

リスクの開示
投資する金融商品等の価値の変動が受託資産の運用成果に影響を与えます。投資する可能性のある金融商品等には、価格変動リスク、信用リスク、流動性リスク、為替変動リスク、デリバティブ取引に伴うリスク、カントリーリスク等のリスクを伴います。

費用について
投資一任契約に基づいて直接投資をする場合の費用
投資顧問料率
25億円までの部分に対して 0.864%(税抜 0.800%)
25億円超50 億円までの部分に対して 0.810%(税抜 0.750%)
50億円超100 億円までの部分に対して 0.756%(税抜 0.700%)
100億円を超える部分に対して 0.702%(税抜 0.650%)
※ 表記の料率は年率表示です
※ 上記以外に投資一任契約に基づいて投資信託に投資する場合の報酬体系は上記と異なる場合があります
※ 契約資産の性質・運用方法等により、お客様と協議の上、最低受託額、受託額及び投資顧問料率を別途取り決めることがあります
※ 税込料率は法律に定められる税率が適用されます
また、投資一任契約に基づく組入資産の売買手数料、保管費用等をお客様にご負担いただきます。(当該手数料等につきましては、運用状況等により変動するため、事前に料率やその上限額等を表示することができません。)

最低受託金額
効率的な運用を実現するという観点から、個別口座の最低受託金額を50億円と設定しております。

《ご注意》
上記に記載している費用項目につきましては、一般的な投資一任契約を想定しております。受託資産の運用に係るリスクや費用については、投資一任契約を締結する際に、事前に契約締結前書面をご覧ください。

投資一任契約に基づいて投資信託に投資する場合の費用
組入れ予定の投資信託は、弊社がお客様と締結する投資一任契約に基づいて投資を行うための専用ファンドであり、当該目的での利用に限定しております。

投資顧問料率

一律0.81%(税抜0.75%)

組入れる投資信託で弊社が運用報酬を受領する場合、上記料率から控除して投資顧問報酬額を算出します。
• 組入れ予定の弊社設定投資信託から弊社が受領する運用報酬はございません。したがって、投資顧問報酬額は上記の年率0.75%(税抜)で計算されます。
• 表記の料率は年率表示です。
• 契約資産の性質・運用手法等により、お客様と協議の上、別途報酬額を取り決める場合があります。
• 税込料率は法律に定められる税率が適用されます。

投資信託にかかる費用
信託報酬 年率0.054%(税抜 年率0.05%)内、委託者報酬(運用報酬) ありません
信託財産留保(相当)額 基準価額に0.20%を乗じた額(解約時)
• 販売手数料はございません
• 当該投資信託に関する以下のその他の費用を、投資信託財産で間接的にご負担いただきます
- 組入有価証券を売買する際に生じる取引費用
- 外貨建資産の保管費用
- 信託事務の処理に要する諸費用
- 受託会社の立替えた立替金の利息
- 投資信託財産に関する租税
- 投資信託財産に係る監査報酬
- 法律顧問に対する報酬
- 投資信託約款および受益者に対する報告書の作成、印刷および交付に係る費用
- 公告および投資信託約款の変更および解約に関する書面の作成、印刷および交付に係る費用
- 投資信託振替制度に係る手数料および費用等

(上記その他の費用については、当該投資信託の運用状況等により変動するため、事前に料率やその上限額等を表示することができません)上記投資顧問報酬(0.75%)と上記投資信託の信託報酬(0.05%)の合計は、0.80%(年率、税抜)となります。

CRC 1854602 Exp. 07/26/2018